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論文

Measurements of neutron total and capture cross sections of $$^{139}$$La and evaluation of resonance parameters

遠藤 駿典; 河村 しほり*; 奥平 琢也*; 吉川 大幹*; Rovira Leveroni, G.; 木村 敦; 中村 詔司; 岩本 修; 岩本 信之

European Physical Journal A, 59(12), p.288_1 - 288_12, 2023/12

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Physics, Nuclear)

ランタン(La)-139の断面積と共鳴パラメータは、原子力分野への応用や基礎核物理の研究にとって重要である。本論文では、大強度陽子加速器施設(J-PARC)のANNRIにてLaの中性子全断面積と捕獲断面積を測定した。Negative共鳴を含む4つの共鳴の共鳴パラメータを、共鳴解析コードREFITを用いて求めた。その結果いくつかの共鳴パラメータにおいて、評価済み核データライブラリとの不一致が見られた。さらに全断面積を再現するために、スピン依存する散乱半径もフィットした。得られた散乱半径は、評価済み核データライブラリで記録されたものよりも大きいことがわかった。

論文

Measurements of capture cross-section of $$^{93}$$Nb by activation method and half-life of $$^{94}$$Nb by mass analysis

中村 詔司; 芝原 雄司*; 遠藤 駿典; 木村 敦

Journal of Nuclear Science and Technology, 60(11), p.1361 - 1371, 2023/11

 被引用回数:1 パーセンタイル:72.91(Nuclear Science & Technology)

廃止措置の対象核種の中から$$^{93}$$Nbについて、熱中性子捕獲断面積($$sigma$$$$_{0}$$)および共鳴積分(I$$_{0}$$)を放射化法により測定した。また、$$^{94}$$Nbの半減期を質量分析により測定した。ニオブ93試料は、京都大学複合原子力科学研究所の研究炉に整備されている水圧輸送艦を用いて照射した。金-アルミ合金線、およびコバルト-アルミ合金線を用いて、照射位置における中性子束成分を測定した。厚さ25$$mu$$mのガドリニウム箔を用いた照射も行って、熱および熱外中性子による反応率の寄与をより分けた。ガドリニウムの厚さから、カットオフ・エネルギーは0.133eVに設定した。ニオブ試料中に含まれている不純物により生成される$$^{182}$$Taの放射能を減衰させるために、約2年間ニオブ試料を冷却した。$$gamma$$線スペクトロスコピーにより照射されたニオブ試料およびモニタの生成放射能を測定した。Westcottコンベンションに基づいて解析を行い、$$sigma$$$$_{0}$$およびI$$_{0}$$を、それぞれ1.11$$pm$$0.04barnおよび10.5$$pm$$0.6barnと導出することができた。$$gamma$$線測定の後に、ニオブ試料の質量分析を行い、反応率を導出した。$$gamma$$線スペクトロスコピーと質量分析で得られたデータを組み合わせることにより、$$^{94}$$Nbの半減期を、(2.00$$pm$$0.15)$$times$$10$$^{4}$$年と導出することができた。

論文

Elucidation of solid particle interfacial phenomena in liquid sodium; Magnetic interactions on liquid metal and solid atoms at the solid interface

Tei, C.; 大高 雅彦; 桑原 大介*

Chemical Physics Letters, 829, p.140755_1 - 140755_6, 2023/10

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Chemistry, Physical)

固体金属粒子の界面に付着した液体ナトリウムの核磁気共鳴(NMR)信号を初めて検出することに成功した。本研究では、液体ナトリウムと液体ナトリウム中に浮遊する金属粒子との相互作用の違いによる緩和時間の違いを確認した。その結果、微小チタン粒子表面と液体金属ナトリウムは化学的ではなく物理的に相互作用していることが明らかとなった。

論文

Neutron resonance fission neutron analysis for nondestructive fissile material assay

弘中 浩太; Lee, J.; 小泉 光生; 伊藤 史哲*; 堀 順一*; 寺田 和司*; 佐野 忠史*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 1054, p.168467_1 - 168467_5, 2023/09

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Instruments & Instrumentation)

We propose neutron resonance fission neutron analysis (NRFNA), an active nondestructive assay (NDA) technique, to improve the capability to identify and quantify a small amount of fissile material in a sample. NRFNA uses pulsed neutrons to induce fission reactions in the sample. Fission neutrons are detected by a neutron-gamma pulse shape discrimination (PSD) scintillation detector with time-of-flight (TOF) technique. The obtained nuclide-specific resonance peaks in the neutron energy spectrum provide information to identify and quantify a fissile material in the sample. The possibility of using PSD for NRFNA was confirmed through a test experiment using a natural uranium sample. We successfully observed the resonance peaks from $$^{235}$$U(n,f) reaction and showed that NRFNA would be useful for measuring a small amount of fissile material in a sample.

論文

Muon spin rotation, relaxation, and resonance ($$mu$$SR) methods

伊藤 孝; 下村 浩一郎*

Hydrogenomics; The Science of Fully Utilizing Hydrogen (Internet), p.43 - 49, 2023/03

A brief introduction to the muon spin rotation, relaxation, and resonance ($$mu$$SR) methods is given for researchers and students involved in hydrogen science research. The text includes several examples of how the $$mu$$SR methods can be used to elucidate the behavior of hydrogen in materials.

報告書

低線量・低線量率放射線被ばくによる臓器別酸化ストレス状態の検討(委託研究); 令和3年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉環境国際共同研究センター; 東北大学*

JAEA-Review 2022-063, 86 Pages, 2023/02

JAEA-Review-2022-063.pdf:3.81MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和3年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所(1F)の廃炉等を始めとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、令和元年度に採択された「低線量・低線量率放射線被ばくによる臓器別酸化ストレス状態の検討」の令和元年度から令和3年度の研究成果について取りまとめたものである。本課題は令和3年度が最終年度となるため3年度分の成果を取りまとめた。本研究は、廃炉作業を含めた原子力・放射線作業従事者の被ばくに該当するような低線量・低線量率放射線への長期被ばくのように、特に1F事故以降に社会的関心が高まっている放射線被ばく影響に関する知見を収集することを目的として実施した。本研究で解明を目指す被ばく線量域の影響解析試料は、1F事故後の旧警戒区域で被ばくした野生ニホンザルから収集した。また、野生動物試料解析結果を検証するために、放射性セシウムに曝露させて飼育した動物実験マウスから解析試料を作成した。放射線影響の指標として酸化ストレスマーカーを指標に体内の酸化ストレス状態とその防御機構の活性のバランスについて検討し、低線量放射線被ばくによる生体の応答反応について検討を行なった。野生ニホンザルの被ばく線量はモンテカルロシミュレーションおよび歯の電子スピン共鳴分析によって評価し、物理指標と生物指標の関連性から放射線影響について検討を行なった。酸化ストレス状態の変動と放射線影響との関連性を検討した学際共同研究である。

論文

The Investigations of the $$P$$-wave $$B_s$$ states combining quark model and lattice QCD in the coupled channel framework

Yang, Z.*; Wang, G.-J.*; Wu, J.-J.*; 岡 眞; Zhu, S.-L.*

Journal of High Energy Physics (Internet), 2023(1), p.058_1 - 058_19, 2023/01

 被引用回数:2 パーセンタイル:74.82(Physics, Particles & Fields)

ハミルトニアン有効理論にクォーク模型、クォークペア生成、$$B^{(*)}bar K$$相互作用の情報を含むベアな状態と散乱状態の結合を取り入れた形式を用いて、しきい値近傍の$$P$$波の4個の$$B_s$$状態のスペクトルを研究した。

論文

Calculating off-axis efficiency of coaxial HPGe detectors by Monte Carlo simulation

Omer, M.; 静間 俊行*; 羽島 良一*; 小泉 光生

Radiation Physics and Chemistry, 198, p.110241_1 - 110241_7, 2022/09

 被引用回数:2 パーセンタイル:53.91(Chemistry, Physical)

In beam geometries where a directed $$gamma$$-ray beam hits the surface of a coaxial high purity germanium detector (HPGe), the detector efficiency is sensitive to the position where $$gamma$$-rays initially hit the detector surface because the structure of the detector is nonuniform. This may cause inaccuracy of the detector efficiency when measured using standard sources that are point-like sources emitting $$gamma$$-rays isotropically. Obtaining a precise estimation of the full energy peak efficiency of the coaxial HPGe detector in the beam geometry for on-axis and off-axis measurements requires a Monte Carlo simulation. We performed a Monte Carlo simulation that calculates the detector efficiency in the beam geometry. The effects of the off-axis distance and $$gamma$$-ray beam size on the efficiency are quantitatively analyzed. We found that the intrinsic efficiency in the beam geometry is maximized when the beam hits the detector at specific off-axis distances. Our Monte Carlo calculations have been supported by a nuclear resonance fluorescence experiment using laser Compton scattering $$gamma$$-ray beam.

報告書

レーザー共鳴イオン化を用いた同位体存在度の低いストロンチウム90の迅速分析技術開発(委託研究); 令和2年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉環境国際共同研究センター; 東京大学*

JAEA-Review 2022-014, 106 Pages, 2022/08

JAEA-Review-2022-014.pdf:10.42MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和2年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、平成30年度に採択された「レーザー共鳴イオン化を用いた同位体存在度の低いストロンチウム90の迅速分析技術開発」の平成30年度から令和3年度の研究成果について取りまとめたものである(令和3年度まで契約延長)。本課題は令和3年度が最終年度となるため4年度分の成果を取りまとめた。本研究は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の事故で環境中に放出された主要な難測定核種の1つであるストロンチウム90を、半導体レーザーを用いた共鳴イオン化により元素かつ同位体選択的にイオン化する手法に着目し、特に海洋試料等のストロンチウム安定同位体濃度が高い実試料を対象としたストロンチウム90の迅速分析技術を開発する。

論文

Marking actinides for separation; Resonance-enhanced multiphoton charge transfer in actinide complexes

松田 晶平; 横山 啓一; 矢板 毅; 小林 徹; 金田 結依; Simonnet, M.; 関口 哲弘; 本田 充紀; 下条 晃司郎; 土井 玲祐; et al.

Science Advances (Internet), 8(20), p.eabn1991_1 - eabn1991_11, 2022/05

 被引用回数:6 パーセンタイル:58.16(Multidisciplinary Sciences)

fブロック元素は化学的性質が類似している。一方、それらの電子スペクトルではf電子準位間の光学遷移が明瞭に異なる。このf-f遷移波長での共鳴励起によって元素の酸化状態を制御することができれば、化学的な分離が難しいfブロック元素の精密分離技術が生まれる可能性がある。これまでに3つのランタノイド元素で共鳴多光子還元が観測されているが、アクチノイドでの共鳴多光子反応は報告例はなかった。本研究では硝酸水溶液においてアクチノイドの一つである三価アメリシウムの共鳴多光子電荷移動による光酸化を観測した。また、硝酸錯体が一次過程に寄与することが示唆された。

論文

Novel coupled channel framework connecting the quark model and lattice QCD for the near-threshold $$D_s$$ states

Yang, Z.*; Wang, G.-J.*; Wu, J.-J.*; 岡 眞; Zhu, S.-L.*

Physical Review Letters, 128(11), p.112001_1 - 112001_6, 2022/03

 被引用回数:20 パーセンタイル:96.46(Physics, Multidisciplinary)

閾値近傍のハドロン共鳴を有限サイズの格子QCDのデータを用いて解析する新しい手法を提案し、正パリティの$$D_s$$メソンのスペクトルに応用した。ハミルトニアン有効理論にクォーク模型,クォークペア生成,DK相互作用の情報を入れてベアな状態と散乱状態の結合を取り入れた。4個の$$D_s$$状態のうち、$$0^+$$$$1^+$$の状態は散乱状態と強く混合する。一方で、$$1^+$$$$2^+$$はほとんどベアなクォーク模型状態で記述できる。有限格子サイズでのレベル交差が再現されることを示した。

報告書

低線量・低線量率放射線被ばくによる臓器別酸化ストレス状態の検討(委託研究); 令和2年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉環境国際共同研究センター; 東北大学*

JAEA-Review 2021-050, 82 Pages, 2022/01

JAEA-Review-2021-050.pdf:2.89MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和2年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、令和元年度に採択された「低線量・低線量率放射線被ばくによる臓器別酸化ストレス状態の検討」の令和2年度の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、廃炉作業などの社会的関心が高い低線量・低線量率長期放射線被ばく影響に関する知見を収集するために、福島第一原子力発電所事故後の旧警戒区域で被ばくした野生ニホンザルや動物実験マウスの試料解析を通じて持続的な酸化ストレスと放射線影響との関連性を検討する。被ばく線量評価グループと生物影響解析グループが参画し、被ばく線量と科学的知見が必要とされている被ばく領域の生物影響の相関を検討する学際共同研究である。

論文

Experimental analysis on dynamics of liquid molecules adjacent to particles in nanofluids

橋本 俊輔*; 中島 健次; 菊地 龍弥*; 蒲沢 和也*; 柴田 薫; 山田 武*

Journal of Molecular Liquids, 342, p.117580_1 - 117580_8, 2021/11

 被引用回数:3 パーセンタイル:27(Chemistry, Physical)

エチレングリコール水溶液中に二酸化ケイ素(SiO$$_{2}$$)ナノ粒子を分散したナノ流体の準弾性中性子散乱測定(QENS)およびパルス磁場勾配核磁気共鳴分析(PFGNMR)を行った。研究目的は、このナノ流体の熱伝導率が理論値を超えて増加するメカニズムを解明することだった。得られた実験結果は、SiO$$_{2}$$ナノ粒子の周りの液体分子の運動が非常に制限されているため、SiO$$_{2}$$ナノ粒子の添加により、エチレングリコール水溶液中の液体分子の自己拡散係数が低下していることを示す。そして温度一定の条件で、SiO$$_{2}$$ナノ流体中で、液体分子の自己拡散係数が減少するにつれて、熱伝導率が増加した。

論文

Revisit the isospin violating decays of $$X$$(3872)

Meng, L.*; Wang, G.-J.*; Wang, B.*; Zhu, S.-L.*

Physical Review D, 104(9), p.094003_1 - 094003_8, 2021/11

 被引用回数:18 パーセンタイル:81.3(Astronomy & Astrophysics)

$$X(3872)$$共鳴のアイソスピンを破る崩壊について再解析を行った。その結果$$X(3872)$$の内部構造と崩壊におけるアイソスピンの破れを定量的に結びつける新しい解析方法を提案し、これを適用した。その結果、$$X(3872)$$における中性メソンチャネルの寄与が80%であることがわかった。

論文

Bias effects on g- and s-factors in Westcott convention

原田 秀郎

Applied Sciences (Internet), 11(14), p.6558_1 - 6558_20, 2021/07

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Chemistry, Multidisciplinary)

中性子放射化分析と中性子捕獲断面積の精度向上のために、Westcott記法のg因子とs因子のバイアス効果について検討した。バイアス要因として、接合関数形状,中性子温度,試料温度を調べた。2つの1/v則に従う同位体($$^{197}$$Au, $$^{59}$$Co)と6つの非1/v同位体($$^{241}$$Am, $$^{151}$$ Eu, $$^{103}$$Rh, $$^{115}$$In, $$^{177}$$Hf, $$^{226}$$Ra)について、定量的な計算を行った。詳細なモンテカルロ シミュレーションによって推定された最新の接合関数で計算したs因子を、Westcottによる従来の接合関数で計算したs因子と比較した。この結果、サンプル温度によって誘発されるバイアスは、g因子の場合で0.1%のオーダー、s因子の場合で1%のオーダーと小さいことを示した。一方、接合関数の形状の差に起因するs因子のバイアスは、同位体と中性子温度の両方に大きく依存することを示した。この結果、反応率にも大きな影響が生じることも示した。この効果を明示するため、熱外中性子インデックスr=0.1の場合に、検討した8種類すべての同位体について、反応率に生じるバイアスを定量的に与えた。

論文

Thermal-neutron capture cross sections and resonance integrals of the $$^{243}$$Am(n,$$gamma$$)$$^{rm 244g}$$Am and $$^{243}$$Am(n,$$gamma$$)$$^{rm 244m+g}$$Am reactions

中村 詔司; 芝原 雄司*; 遠藤 駿典; 木村 敦

Journal of Nuclear Science and Technology, 58(3), p.259 - 277, 2021/03

 被引用回数:5 パーセンタイル:53.85(Nuclear Science & Technology)

マイナーアクチノイド核種の一つである$$^{243}$$Amの中性子捕獲反応断面積の精度向上に係る研究開発を行った。先ず、崩壊ガンマ線の放出率を高い精度で整備して、$$^{243}$$Amの原子炉中性子照射による$$^{244}$$Amの基底状準位$$^{rm 244g}$$Amの生成量をガンマ線測定で調べた。次に、アイソマーと基底準位を合わせた$$^{rm 244m+g}$$Amの生成量を、$$^{244}$$Cmへ崩壊させてアルファ線測定で調べた。照射した$$^{243}$$Am試料量、生成された$$^{rm 244g}$$Amと$$^{rm 244m+g}$$Amの収量、及び中性子束の情報から$$^{243}$$Am(n,$$gamma$$)$$^{rm 244g}$$Amと$$^{243}$$Am(n,$$gamma$$)$$^{rm 244m+g}$$Am反応の熱中性子捕獲断面積、および共鳴積分を導出することができた。

報告書

低線量・低線量率放射線被ばくによる臓器別酸化ストレス状態の検討(委託研究); 令和元年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉環境国際共同研究センター; 東北大学*

JAEA-Review 2020-048, 49 Pages, 2021/01

JAEA-Review-2020-048.pdf:4.38MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和元年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、「低線量・低線量率放射線被ばくによる臓器別酸化ストレス状態の検討」の令和元年度の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、社会的関心の高い低線量・低線量率放射線被ばくによって緒臓器の酸化ストレス状態に対する生物影響を検討し、科学的知見が必要とされている被ばく領域の生物影響データを収集することを目指している。被ばく線量評価グループと生物影響解析グループが参画し、福島原発事故によって放射線に被ばくした野生ニホンザルと動物実験マウスから採取した試料の解析結果を用いて被ばく線量と生物影響の相関を検討する学際共同研究である。

報告書

レーザー共鳴イオン化を用いた同位体存在度の低いストロンチウム90の迅速分析技術開発(委託研究); 令和元年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉環境国際共同研究センター; 東京大学*

JAEA-Review 2020-024, 75 Pages, 2021/01

JAEA-Review-2020-024.pdf:5.43MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和元年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEA に移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、平成30年度に採択された「レーザー共鳴イオン化を用いた同位体存在度の低いストロンチウム90の迅速分析技術開発」の令和元年度の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所の事故で環境中に放出された主要な難測定核種の一つであるストロンチウム90を、半導体レーザーを用いた共鳴イオン化により元素かつ同位体選択的にイオン化する手法に着目し、特に海洋試料等のストロンチウム安定同位体濃度が高い実試料を対象としたストロンチウム90の迅速分析技術を開発する。

論文

Multi-atom resonant X-ray emission in simple binary compounds

馬場 祐治*; 下山 巖

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 987, p.164845_1 - 164845_5, 2021/01

 被引用回数:2 パーセンタイル:34.88(Instruments & Instrumentation)

簡単な二元系のアルカリ金属塩化物及びアルカリ土類金属塩化物について、一方の原子の内殻電子を共鳴励起したとき、相手側の原子から放出される特性X線を測定することにより、多原子共鳴(Multi-atom resonance)の効果を調べた。固体CaCl$$_{2}$$のCa 1s電子を共鳴励起すると、Clから放出されるCl K$$alpha$$ X線の強度が減少することを見出した。一方、CaCl$$_{2}$$の水溶液について同様にCa 1s電子を共鳴励起しても、Cl K$$alpha$$ X線の強度に変化は認められなかった。同様の結果は、KCl、SrCl$$_{2}$$においても観測された。このことから、これらの二元系物質では、励起される原子に直接結合した原子だけに多原子共鳴が起こることが明らかとなった。

論文

A New convention for the epithermal neutron spectrum for improving accuracy of resonance integrals

原田 秀郎; 高山 直毅; 米田 政夫

Journal of Physics Communications (Internet), 4(8), p.085004_1 - 085004_17, 2020/08

原子炉を用いた放射化分析などで重要な中性子共鳴積分値を高精度化するため、熱外中性子スペクトルの新しい近似を定式化した。近似式の導出に当たっては、はじめにモンテカルロ計算コードMVP-3を用いて参照解となる中性子スペクトルを計算し、これから 型の関数型を導出した。従来の近似式に比較し、導出した関数型は、中性子共鳴積分値を高精度に決定できることを示した。この検討は、過去にJRR-3で行われた$$^{135}$$Csの中性子共鳴積分値の測定データに基づき行われた。また、提唱した近似式に導入したパラメータ$$alpha$$及び$$beta$$を実験的に決定するため、3種類のフラックスモニター($$^{197}$$Au, $$^{59}$$Co及び$$^{94}$$Zr)を用いる手法を提唱するとともに、解析手法を定式化した。

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